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労働安全衛生:OHSAS 18001 の問合せ急増中

 

・ 労働安全衛生:18001 への問合せ急増中

 

2012年の夏以降、南九州(特に鹿児島・宮崎)の建設業において、労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS 18001 → オーサス )の認証取得が増加する傾向にあり、当社への問合せの件数も急増しています。

 

建設業にとっての最重要課題は、『利益を確保すること』と『安全を確保すること』です。

この二つが達成されてはじめて『品質や顧客満足の確保』を考え、更にその後に『地球環境の保全』を考える、というのが正しい順番でしょう。しかしながら現状は、行政の判断によって、経営事項審査の点数が品質マネジメントシステム(ISO 9001)と環境マネジメントシステム(ISO 14001)に優先的に与えられていて、労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS 18001)にはまだ加点がなされていません。本来は逆で、(建設業にとっては)品質・環境よりも労働安全こそが第一のマネジメントシステムでなければならないはずなのに、です。

 

青森・長野・山梨など他の都道府県では、18001に優先的に点数が与えているところもあります。最近では三重・山口・宮崎でもその動きが見られています。鹿児島県でも、以前建設新聞が、24年度以降に労働安全への取組みをしている業者に加点することについて(行政側が)検討中であると伝えたことがあります。事実、2012年の春に、鹿児島県の担当者が、規模の大きなISO審査機関に連絡して『県内のOHSAS 18001取得件数』『18001取得のメリット』などについて調査していたとのことです(同様の情報が複数の審査機関から得られており確実性の高い情報)。近年では、どの県でも建設業者の数を減らそうという行政側の意思が見え隠れしていて、絞り込みの為の要素として、安全への取組み姿勢を評価の対象にしようと役所が検討するのは、当然の流れだと思われます。

 

現在の建設業界では、評定点(工事成績)80点を超えるラインでの競争も始まっており、今まで以上の点数を確保するには、他の会社と差別化できる何らかの要素が必要です。当然ながら、これまで以上に創意工夫や技術提案などが求められることになりますが、それにも限界があります。品質ISOや環境ISOが当然となった今、他社との差別化という意味でも、労働安全マネジメントシステム認証取得への期待は大きいと考えます。

 

既に国土交通省発注の工事では、OHSASの取得を問われるものも出始めており、OHSASの勉強会でCPDSのユニットが取れるなどの特典も始まりつつあります。総合評価の点数にも係わってきます。何よりも(加点の有無に関係なく)安全の確保は建設業の必須課題です。一度でも事故を起こせば、想像以上のペナルティが課せられます。実際に、下請け業者が連れてきたアルバイトが事故を起こしたことで(元請けが)責任を問われ、①減点、②入札の制限、③表彰が受けられない、などの痛手(ペナルティ)を負ったというケースもあります。ここ数年は不景気が続くことが予想されるだけに、もし安全上の問題が起こればより一層経営に大きな打撃を与えることになります。

 

また、OHSAS 18001は、規格要求事項がISO 14001(環境)とほとんど同じと言っても過言ではありません。ということは、環境ISOを取得している企業であれば、非常に馴染みやすいシステムであると言えます。おまけに、安全教育、安全パトロール、KY活動、安全衛生計画(あるいは安全・衛生委員会や安全大会)などは、建設業の方々は既に(自然に)実施しているはずです。新たに加わる職員への負担は、それ程大きくないと言えます。

 

最近は審査料金も低価格化していて、品質・環境の2規格の審査を受ける料金とほとんど変わらない低料金で(18001:労働安全を含めた)3規格の審査を受けることも可能になりつつあります。

 

他社に先駆けて労働安全マネジメントシステムに取組むことは、外部(役所、取引業者、地域住民、マスコミ等)への大きなアピールになるだけでなく、経営に直結します。それ以前に、大事な社員の生命を担保する強力なツールとなります。経営事項審査の加点になる・ならないに係りなく、リスク回避の手段としてOHSAS 18001(労働安全マネジメントシステム)への積極的な取り組みはもう始まっているのです。

 

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<注意> OHSAS(オーサス)と表記する組織と、OHSMS(オスムス)と表記する組織があります。両者の定義は下記の通り。

① OHSAS → Occupational health and safety assessment series の略で、OHSAS 18001規格及び18002規格(つまり認証取得のための条件書や指針等の文書)のことを意味する。

② OHSMS → Occupational health and safety management systems の略で、上記の規格を用いて構築したマネジメントシステムのことを意味する。

 

従って、“労働安全衛生マネジメントシステム”を表現する時は“OHSMS(オスムス)”と表記するのが正しいのですが、一般的には“OHSAS(オーサス)”という呼び名が使われるケースが多いので、この文章ではOHSAS(オーサス)と表記しています。

 

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以上





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